世界の終わり
掴み損ねた青春のかけら。
手を伸ばせば届くような気がした。
なんとかして掴みたくて必死に手を伸ばした。
けれでも掴もうとすればするほど離れていく幸福たち。わかろうとすればするほどわからなくなる他人の痛み。届きそうで届かない大好きなあなたへの気持ち。
いつだってわがままで、自分の思い通りにならなければすぐに人のせいにした。
あの時、もう少し、もう少しだけ素直な自分を出せたなら、また新たな道を歩んでいけたのかもしれない。
別れを切り出される直前の刹那。
わからないふりをした。全部わかっていたのに。傷ついていないふりをした。全部わかっていたのに。
呆気なく過ぎていった今日、世界は終わるんだと思った。
夕陽に照らされた背中は寂しそうに見えた。あなかが不意に振り向いた時、悲しいはずなのに、僕はまたあなたに見惚れるばかりだ。
さようなら、僕の世界はもう終わるんだ。
これからは自分の道を歩いていくしかないのだと思うと辛いけれど、
こんな気持ちになれたことを大切にしたいんだ
思い返せばたくさんのありがとうとたくさんのごめんなさいがあって、これはもうあなたに伝えることすらできなくなるなんて
窓から見える夕陽を見て悲しい気持ちになるのも、全部あなたのせいなんだ
ありがとう
ごめんなさい
さようなら
いつかまた出会えるように